20代前半のある日、鏡を見て愕然としました。以前はふんわりしていた前髪の生え際が、なんだかスカスカになっている気がしたのです。「まさか、私が20代で薄毛に？」ショックで、それからというもの、人前で前髪を気にしたり、写真を撮られるのを避けたりする日々が続きました。しかし、このままではいけないと一念発起し、薄毛克服に向けて動き出すことに。これは、私が生え際薄毛を克服する中で感じた変化についての体験記です。私が最初に疑ったのは、「牽引性脱毛症」でした。毎日、仕事中はきっちりポニーテールに結び、休日もヘアバンドで前髪を上げていたからです。そこで、まずはヘアスタイルをガラッと変えることにしました。きつく結ぶのをやめ、分け目を毎日変えたり、ゆるいお団子ヘアにしたり、前髪を下ろすスタイルにしたりと、髪への負担を減らす工夫を始めました。次に、生活習慣の見直しにも力を入れました。仕事の忙しさから、コンビニ弁当やインスタント食品に頼ることが多く、睡眠時間も不規則でした。これでは髪に良いはずがないと反省し、自炊を増やしてタンパク質、野菜、海藻類を積極的に摂るようにしました。特に、亜鉛が豊富な食材を意識的に取り入れ、サプリメントも併用しました。夜は寝る前のスマホ操作をやめ、最低7時間の睡眠を確保することを目標にしました。ストレスも大きな原因だと感じていたので、週末はヨガを始め、意識的にリラックスする時間を作るようにしました。ヘアケアも徹底的に見直しました。洗浄力の強いシャンプーをやめ、頭皮に優しいアミノ酸系のシャンプーに変更。指の腹で優しくマッサージするように洗い、すすぎ残しがないよう丁寧に洗い流しました。ドライヤーも頭皮に熱が集中しないよう、こまめに動かし、完全に乾かすことを徹底しました。そして、頭皮用育毛ローションを毎日欠かさず塗布し、軽くマッサージするのを習慣にしました。これらのセルフケアを半年ほど続けた頃、少しずつ変化を感じ始めました。まず、シャンプーの際の抜け毛が明らかに減ったのです。そして、一番気になっていた生え際の地肌も、以前ほど透けて見えなくなってきたことに気づきました。産毛のような新しい髪が生えてきているのを発見した時は、本当に感動しました。完全に元通りとはいきませんが、確実に改善の兆しが見え始め、私はとても嬉しくなりました。